イチロウさんが、私を憎からず思ってくださっていることは分かりました。

きちんと交際も申し込まれていましたし、真面目な人であることも分かります。

国家公務員で、年収も申し分なく、彼のような人と結婚したら、何不自由なく暮らせそうです。
ルックスも悪くありません。

ただ、イチロウさんといても、私は楽しくありませんでした。

楽しくないだけでなく、ちょっとイライラし始めている自分がいました。

待ち合わせ時間を勘違いしてメールをしてきたり、雪の中で長時間待たされたり、会話が弾まず沈黙になったり・・・。

ちょっとしたことが思い出されて、ひっかかりました。

誕生日の一件について、おそらく彼に悪気はなかったのでしょう。
出張でもらったお土産をついでにお裾分けするかのような、そんな軽い気持ちだったのかもしれません。

彼は美味しいお料理をご馳走してくれました。
本来はプレゼントなどなくても、それだけで十分だったのです。

むしろ、プレゼントのことがなければ、美味しい和食をいただいて、満足した誕生日になったろうと思います。

ですが、そうはなりませんでした。


イチロウさんとは、誕生日の後にもう一度だけ、お会いしました。

けれど、向かい合って食事をしていても、ちっとも楽しくない。

解散して一人になると、ホッとしました。

私はもう
これ以上、彼と過ごすのはムリだと思いました。


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