カズシさんの職場と私の職場は、比較的、近い場所にありましたので、会社帰りに食事をするには都合が良さそうでした。

メールのやりとりを始めて、2週間ほどたった頃でしょうか。
カズシさんは、職場の最寄り駅に近い商業ビル内のレストランを予約してくださいました。

待ち合わせて、店内に入ると、窓から外の景色を見渡せる、カウンターのような横並びの席に案内されました。

少し照明をおとした店内は、とても雰囲気がよく、ウェイターさんもきちんとトレーニングされていて、まるて高級ホテルのレストランのようです。

カズシさんは、このレストランの常連なのか、おすすめのメニューも既にご存知のようで、スムーズにお料理を注文しています。

そして、カズシさんの注文されたお料理は、どれも素晴しく美味しいのです。


また、カズシさんご自身はと言うと、プロフィール通りの素敵な男性でした。

背が高く、すらっとしていて、とある有名人にお顔がよく似ています。
ご自身も自覚しているらしく、周囲からも「似ている」と、よく言われるそうです。

そんなカズシさんとのお食事は、少し緊張してしまいましたが、さすが、営業の方だけあって、会話もリードしてくださいました。

ただ、あいかわらず、お仕事は超多忙のようで、お食事中にも仕事の電話が何度もかかってきます。

そのたびに、カズシさんは電話に出るため、席を外されるのです。

私も外資の企業に勤めていることもあり、日本の営業時間に関係なく業務をこなさなければならない事情はよく分かります。

カズシさんはマネージャー職ということもありますし、ましてや、決算期となれば、なおさらでしょう。

それは、充分に理解できるのですが・・・。

カズシさんが席を外されるたびに、会話が中断されてしまい、待たされている間は、手持無沙汰になってしまいます。

しかたがないので、お料理を運んでこられたウェイターさん相手に、食材に関する質問などをしたりして、なんとなく間を持たせていました。


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